スリランカ南東部(ヤラ自然保護区)での遺跡探査から全隊員が帰国して1か月半。その「報告書」づくりが始まりました。
今回は最大の目的地だったタラグルヘラ山塊の遺跡に到達できず、実際に調査できた遺跡も少なかったため、当NPOがこれまで発行してきたような「調査報告書」とは違って、ジャングルでの行動や生活、探査の方法論や危険度の実態、装備、食料、医療、輸送、通信などに重きを置いた「探検報告書」にしようと、隊員一同、気持ちを新たにしているところです。
これまでと違って、学術面での寄与はほとんど期待できませんが、今後この地域での活動を目指す人たちにとっては、むしろ実用面で役立つものにしたいと考えていますので、期待していただければと思います。
以下の写真は、数少ない遺跡(クンブッカン川北岸のイリヤポラ仏教寺院遺跡)調査の一端です。今後も写真を整理しながら、このホームページでも報告を続けます。
盗掘された仏塔の内部。整然とした円形の煉瓦積みが残る。
石柱だけが残る布薩堂の遺構。ここも無残に盗掘されている。
文様の刻まれた仏塔の装飾煉瓦を拓本に採る。
散乱する煉瓦片や石片から建造物の敷地形状を調査する隊員たち。
調査した遺跡の平面概念図を基に各遺構の調査記録を整理する。