「スリランカ密林遺跡探査隊2016」の活動が終わり、隊員18名が無事帰国した後も、総隊長の岡村は現地に残って遺跡研究をつづけていますが、9月5日にはシギリヤを訪れて、2013年の探査隊(松原晃太隊長)とともに活動したCCF(世界遺産であるスリランカの「文化三角地帯」の遺跡を管理する中央文化基金)スタッフに会って調査協力へのお礼を述べました。

松原隊と行動を共にしたスタッフのうち、ヘッドワーカーのチャンドラワンサ Chandrawansa氏はすでに退職していましたが、発掘主任のガーミニ・カルナラトゥナ Gamini Karunarathna氏は在職中でお元気でした。

観光客でにぎわう現在のシギリヤロック

観光客でにぎわう現在のシギリヤロック

また、ケラニヤ大学考古学科の卒業生だというスタッフのアサンカ・ブッディカシリ Asanka Buddikasiri氏は、日本の協力で建てられたシギリヤ博物館を丁寧な解説とともに案内して、特別に写真資料の撮影も許可するとともに、今後の私たちの活動への協力も約束してくれました。なお、岡村は9月16日までスリランカに滞在して17日帰国の予定です。

以下の写真は、有名な断崖の壁画『シギリヤ・レディ』など山中の各遺跡を発見し調査した英人考古学者・探検家H.C.P.ベル(英統治下の初代セイロン考古局長)が、1898年に調査現場の断崖に家族を伴った珍しい写真、それにシギリヤロックの頂上遺跡を修復する作業員たち、最後がアサンカ氏の姿です。

断崖の調査現場に家族を伴ったベルの珍しい写真。

遺跡修復の作業員たちと。日給850ルピー(700円弱)だという。

遺跡修復の作業員たちと。日給850ルピー(700円弱)だという。

煉瓦積みの弱所を補強する作業員たち。

煉瓦積みの弱所を補強する作業員たち。

博物館を案内してくれたワサンカ氏(右側の髭の青年)。

博物館を案内してくれたワサンカ氏(右側の髭の青年)。